「2025年になれば、団塊の世代が後期高齢者になる」
ずっと前から、そう言われていました。
だから国は言いました。
「将来の負担が増える。だから今、財政を健全化しないと」
商店街はシャッターが下り、
学校は統廃合され、
病院は消え、バスや電車も減っていきました。
地方にある“当たり前の暮らし”が、次々と切り捨てられていきました。
でも、あれは──
「財政を健全化する」ことが、本当に正しかったのか?
振り返れば、私たちは
2つの道のどちらかを選ぶ分岐点に立っていたのかもしれません。
ひとつは、
「将来負担が増えるから、今から削減して耐える」道。
もうひとつは、
「将来負担が増えるからこそ、今から投資して、
強い経済と強い地方で支える」道。
私たちは、どちらの道を選んだのだろう。
そして今、その結果はどうなっているのだろう──。
かつて“経済大国”と呼ばれた日本。
いまや東南アジアの国々が、次々と私たちを追い越していく。
その姿を見ていると、あのとき私たちが選んだ道は、
本当に正しかったのかと、考えさせられます。
